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【漫画レビュー】ベストブルー 第1話 スイマーの素質 後編【週刊少年ジャンプ33号】

★新連載
■ベストブルー
第1話 スイマーの素質

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■前編

■中編

「次だ!!」

「!青野君、ちょ・・・少し休んだ方が」

 

「いいから計ってくれ!!」

 

「・・・・・」

 

見ててわかった。

こいつはとにかく無駄な動きが多い。

はっきり言って技術は0点

 

フォームも汚え。

 

「56秒19・・・」

 

だが・・・それでもタイムは悪くはない

 

「56秒03!」

 

それを可能にしているのが・・・

6年間で培ったであろう、その体力(スタミナ)!!

 

それは一度でも水泳から離れれば決して身につかない武器だ・・・。

認めよう

 

技術はなくともこいつの・・・

こいつの"執念"は本物だと!

 

「55秒95・・・自己ベストよ、青野君・・・!!」

 

たった一人でよくぞここまで・・・

 

 

「次だ・・・!!」

「!も・・・もう無理よ流石に!手足ガタガタじゃない!」

 

「何言ってんだ澪ちゃん!!こっからだ!!

 タイムものびてきた・・・次だ!次こそ"伝説"に・・・」

 

しかし、澪の言う通り、すでに拓海の腕はガタガタ震えていた。

 

「無理だな。今のままじゃ次どころか、10年やっても無駄だ」

 

「ちょっ・・・お兄ちゃ」

 

「なァお前もわかってんだろ?どれだけ島で泳いだところで何にもなんねーって」

「・・・そんな事ねーよ。タイムだって伸びてきてるじゃねーか。

 自己ベストだって・・・」

 

「でもそれだけだ。この先もお前はずっと一人だし、

 どうあっても"伝説"には届きゃしない。

 大会すら出れねーで一人あがいて・・・苦しいだけだろ。

 何でそうまでして続けんだ水泳・・・!?」

 

「・・・・何でっ・・・て・・・

 知らねぇよ・・・でも諦める方がずっと苦しいんだよ・・・!!

 

涙をかみ締める拓海。

 

「だよな」

 

「え?」

 

そういうとお兄ちゃんが上着を脱ぎ始めた。

 

「!お兄ちゃん?」

 

そしてプールに飛び込んだ!

 

「!!!・・・!?」

「・・・勝負だ。青野!!」

 

「え・・・!?」と、驚く澪。

「・・・は・・・ちょっ・・・勝負・・・って監視員。

 あんた何をいきなり・・・」

 

「監視員・・・じゃねーよ。オレは、

 オレの名は神楽淙太。

 6年前・・・IHメドレーリレーで優勝した

 天海高校のアンカーだ・・・!!」

 

「えっそ、それっ・・・って、でっ"伝説"の・・・」

「昔の話だけどな。実業団入る前に足の筋やっちまって、今じゃただの監視員だ」

 

「・・・・・・」

開いた口が閉まらない拓海w

 

「信じらんねーか?」

 

激しく頷く拓海w

 

「んじゃ見せてやるよ。"伝説"の泳ぎ。

 こんな手負いでよけりゃあな」

 

そういうといきなり泳ぎだす淙太!

 

「遅れんなよ!!」

「・・・・!!」

 

すでに限界のはずの拓海も泳ぎだす!

 

「!青野君」

 

・・・そうだ負ってこい

 

「(”伝説”・・・あの・・・か!?うそだろ!?でも、はっ・・・速え!!)」

 

 

オレが教えてやる。

競泳の本当の面白さって奴を!!

 

 

すげぇっ、どんどん引き離される。

マジで本物なのか・・・!

初めて泳ぐ・・・本物のスイマーと。

 

それも・・・ずっと憧れてた・・・

 

「・・・ハハハ・・・何だこれっ・・・!」

 

笑顔を見せる拓海!

 

 

そうだ青野。

お前の真価はそこにある。

 

どれだけそこに差があっても、到底届かない目標でも

お前は手を伸ばそうとする。

 

競泳選手に最も必要なもの・・・「底なしの精神力」

こいつは本物だ!!

 

ダァン!!

 

・・・・

・・

 

・・・全然・・・歯が立たなかった。

・・・けど、凄えっ・・・

 

これが本物の競泳っ・・・!!

 

 

「ええ、よろしくお願いします。はい。失礼します」

「・・・電話とか余裕だなオイ。こっちゃヘトヘトなのに・・・」

 

「なァ青野」

「!」

 

「お前・・・オレと東京の学校に行かねーか!?」

「・・・東京・・・本土の・・・?」

 

「ああ。オレな・・・東京の『春雨高校』ってとこの

 水泳部コーチやらねーかって誘われてんだ」

「!」

 

「断ってたんだけど今受けた。

 もしお前もそこ受験するってんなら入学までの半年、

 オレがここに残ってみっちり鍛えてやる!!」

 

「!!?な・・・何でオレ・・・?

 オレずっと一人で泳いできて、そんな大したスイマーじゃあ・・・」

 

「オレもよ・・・水泳やめようとしたんだ。

 だからここに逃げてきた。

 でも、できねぇ。やめらんねぇなスイマーだもん。

 お前見てそれ思い出したわ。

 

 青野・・・水泳は"孤独"との戦いだ。

 水ン中じゃどんなに苦しくとも、たった一人で腹括って泳ぐしかねぇんだよ。

 "先へ手を伸ばす事を決して止めない覚悟"

 それがスイマーの資質・・・

 

 何の先もなく・・・それでもたった一人で泳ぎ続けてきたお前は 

 間違いなくスイマーだ・・・!!

 

「・・・!!」

 

ボロボロ涙を流す拓海。

 

「お前の6年は無駄じゃなかった」

 

伝説の男からの最高の賛辞。

 

「お前が望んだ場所に連れてってやる。しぬ程きっつい世界だけどな。

 くるか青野・・・?」

 

手を差し出す淙太。

涙を拭い、「もちろん」と、その手を握る拓海。

 

・・・・・・

・・・

 

「・・・それじゃ私は帰るけど、ほんとに残るの?お兄ちゃん」

「ああ。必要なもんは送ってくれ!」

 

「全く・・・一度決めたら聞かないんだから。

 青野君も大丈夫?本当に迷惑じゃない?」

 

「まっさかァ!むしろありがたくて涙が出らァ。

 楽しみにしててよ。オレめちゃくちゃ速くなるから!」

 

「・・・そっか・・・」

「なんだ澪、もしかしてお兄ちゃんとられるのさみしいのか?」

 

「いやそれは全然」

 

「じゃーな澪ちゃん!また3月にな~~~!!」

 

淙太落ち込みすぎだろwwwシスコンなのかww

 

「・・・さてと。そんじゃまあ泳ぐか・・・!!」

「・・・うんっ!よろしくお願いします!」

 

 

いやはや面白いスポ根きましたねー!

てかキルコさん描いてた人ってのに驚いたww

なんかめちゃくちゃ成長してないですか!?

これは今後も目が離せないね!

 

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