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【漫画レビュー】火ノ丸相撲 第55番 削ぎ落とす【週刊少年ジャンプ32号】

■火ノ丸相撲
第55番 削ぎ落とす

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初戦を落としてしまったダチ高・・・

三ツ橋の気持ちを背負い、國崎は勝利を収める事ができるのか!?

 

注目の二陣戦が今、幕を開ける!

 

レスリング王者・國崎 VS 柔道王者・荒木!!

 

異種格闘技戦!!

 

 

 

「すまん・・・お前は俺の指示通りにやってくれた。

 負けたのは監督である俺の責任だ」

 

桐仁は三ツ橋に謝罪した。

 

「なぁみんな!謝ったりするのはもうやめよう!!」

 

部長の小関が謝る桐仁を見て、突然言い出した。

 

「どんな結果になろうとも、

 誰かを恨む様な事にはならないのはわかってるはずだろ?

 やれる事は全てやって来た!

 

 何て・・・一番謝りそうな俺が言うのも何だけどさ・・・

 後は土俵の上にいる仲間を信じて待とう!」

 

頷く仲間たち。

 

「國崎さんファイトォ!!」

 

三ツ橋からのエールをその背で受ける國崎。

 

「・・・ツイてるんだか、いないんだか・・・

 欲を言うとあんたとは個人戦で当りたかったよ・・・チハル。

 あんたが負けたらダチ高は2敗目で後がない。

 プレッシャーだよなぁ。

 

 でもそんなのは勝負においてはしがらみでしかない。

 そういう"不純物"を全て取っ払って決めてぇんだ。

 どっちが強えのか。

 

 団体戦っつっても結局は個人戦×5。

 気負わず勝負に没頭しようぜ」

 

「なるほどな。お前は削ぎ落として強くなるタイプか・・・

 安心しろ。俺はいつだってベストコンディションだ」

 

荒木のこれまでの試合は全て一本勝ち・・・

とても相撲の試合とは思えない見事な投げで勝ってきた。

柔道王者というのは伊達ではないか。

 

かたや國崎も土俵の上とは思えない機動力で相手を圧倒してきた。

 

お互いに今まで培ってきた武器を使い戦っている。

柔道VSレスリング・・・この勝負、まるで結果が見えない!

 

「はっきよい!!」

 

行司の掛け声が掛かったにも関わらず動かない二人。

正確には動けないのか・・・

互いに組み際が一番危険な事を理解している以上、慎重になるのは必然。

 

そんなことを観客に理解できるはずもなく、

組み合わない二人に野次が飛ぶ!

 

しかし二人にはもはや、何も聞こえていないかもしれない。

それほどの集中力が表情から伺える。

 

その時だった!!

 

先に動いたのは國崎だった!

足元をすくう、屈んだ姿勢でのタックル!!

 

レスリングの『両足タックル』と同型の技が柔道にも存在する。

そう・・・『双手狩(もろてがり)』だ。

 

一時は国際試合の舞台で猛威を振るった技だが、

その威力・有効性ゆえに乱発され、現在は禁じ手となってしまった。

 

つまり柔道という競技に対し、下肢への攻撃はかなり有効ということになる。

 

 

・・・とでも思ったかよ。

ナメるな・・・!

 

 

『どの格闘技が最強か?』なんて議論をする奴がいるが、ナンセンスだね。

俺がチハルに勝った所でレスリングより柔道が強ぇえなんて事にはならねぇ。

 

強ぇ奴は何してようが強ぇんだよ。

・・・ただ、そんな事も今はどうでもいい。

 

観衆の声援も・・・ブーイングも・・・

柔道王者という肩書きも・・・

 

二陣としての責任・・・

三年生の思いも・・・

 

辛い稽古も

費やした日々も・・・全て雑念だ!

 

削ぎ落とせ!

 

『目の前の相手に勝利する』それ以外の全てを!!

もっとだ!尖れ!!針の様に!!

 

 

研ぎ澄まされた集中力!

その集中力が國崎のタックルに超反応!

カウンターの内股を仕掛けるに至った!!

 

完全に片足をすくわれる國崎!

 

 

「國崎!!」

 

・・・荒木の方が上なのか!?

格闘家として・・・!!

 

そんな事を思う桐仁!

 

 

純粋な強さの前には、『運』さえ入り込む余地はねぇ・・・

俺が欲しいのはただ一つ。

誰も文句のつけ様がねぇ

 

完全なる勝利!!

 

 

 

削ぎ落とす・・・か・・・

俺とお前は似てるよゲンゴロウ。

俺も自分の強さ以外に興味がない男だった・・・

 

・・・ただお前が入った石高と違って

ウチの連中はどうも頼りなくてな・・・

 

・・・そんな連中が強くなろうとひっしでやってんのを毎日見てたもんだから・・・

もう焼き付いちまって削ぎ落とせねぇんだ・・・

 

今思うと初めてだった。

自分以外の奴の負けが、まるで自分の事の様に堪えたのは・・・

 

まだまだこいつらは俺が勝ってやらねぇといけねぇのさ。

 

お前のその"削ぎ落とす強さ"、間違いだとは思わねぇ。

でもなゲンゴロウ、世の中には・・・

 

"削ぎ落とさない強さ"もあるらしいぜ!!

 

なんと内股ですくわれた姿勢から國崎が腰投げで返した!!