■弱虫ペダル
RIDE.369 合流の勝負
「新開弟、1年でこれかよ」
■前回のレビュー
久々に登場の今泉と鳴子。
どうやら追走に気づいたようだ。
鳴子は視認するまでもなく坂道だと察した。
さすがの信頼関係である。
だが予定通り、全員での合流はできない事を悟る今泉と鳴子。
見れば坂道一人しかいない。
ここにいたるまで、鏑木の不調、それを救いに青八木の離脱、
さらに手嶋も新開弟を止められずちぎられた。
先頭を行く二人には、そんな事情はわからないが、
ハコガクの攻撃をうけてのことだということは何となく察したようだ。
とにもかくにも合流準備をはじめる今泉と鳴子。
先頭にはハコガクの葦木場と、京伏の御堂筋もいる。
御堂筋はともかく、葦木場と新開弟が合流すれば、
それと同時に仕掛けてくる可能性も十分に考えられる。
先にどちらが合流するかで動きはかわる！！
今泉は新開弟をかなり警戒している様子だ。
去年のインターハイで兄とやりあったからだろうか。
まぁハコガクで1年レギュラーをはってる時点で強いのは間違いない。
それに加えて新開の弟ともなれば、警戒する理由としては十分すぎるというわけか。
・・・・
・・
合流を目指し全力で走る坂道と新開弟！
それにしてもこの弟、喋りすぎだろ・・・。
「地味で地道！！派手さもカッコよさもない！！」
余計なお世話だろｗｗ
「地道に全力！！コツコツコツコツ！コツコツ！！ひたすらコツコツ！！
"そんなんじゃ勝てない"、"そんな地道にやっても闘えない"
言われたでしょ散々！！
そういう外野の声、それを全てひっくり返してきたんだ！！力ずくで！！
でしょォ！そういうことでしょオ！！
そうやって王座に登りつめたんだ！まわりを黙らせようってその意思で！！
違いますかァ！？」
喋りすぎだろｗｗ
「気持ちよかったでしょ。どうでした、まわりの声をひっくり返した感想は。
常識をくつがえしてやった感想は！！ふるえましたか、しびれましたァ！？」
うるせぇｗｗ
「去年の・・・インターハイでボクは、終わったあと手がしびれた。
体中が疲れでふるえた・・・」
えｗｗｗ
「けど、ごめん。ボクのまわりには
"そんなんじゃ勝てない"って言う人は1人もいませんでした！！」
確かに総北のメンバーはみんないい人たちだったな。
「同級生の今泉くんは、最後『信じてた』と言ってほめてくれました！！」
「へぇ・・・・・なるほど」
まじっすか・・・
この人
『チームのために』？『1枚のジャージのために』？
走るって奴
まじっすか。いるんだ本当にこういう人。
「勝ちに対する考え方が根本的に違うみたいですね。オレとは」
ニッコリ微笑みながら新開はそう言った。
「やっぱり、勝っとかないとなんないなァこの人には」
と、ボソリと呟く新開。
オレの中の『ロード』って、他人がどうのって、関係ないんだ。
『自覚なきクライマー』・・・か。
新開はカロリーメイトを食べ終わると、グリップを強く握った。
そいじゃ証明しますかぁ。
王座に君臨する男にオレのやり方で圧倒的に勝てるってことを！！
先に動いた新開！
立ってのダンシング！！
一気に坂道を置き去りにする！！
「ちぎれろ山王ォ！！」
「速い！！」
坂道も全力で回す！！
しかし追いつけない！！！
証明するんだ。
うしろの敵をけおとして！！
引きちぎって証明する。それがオレの新開悠人のやり方だ！！
懸命に追いかける坂道！
しかし二人の差は一向に縮まらない！！
そしてついに新開が先に葦木場と合流を果たしてしまう！
「いきましょう！！このまま！！山王のいる総北を置き去りにして！！」
勝った！！
山王に！！
「いや、やめといた方がいい。悠人」
「何故です！！山王はまだうしろだ！もし合流を勝負とするならオレは山王に」
「総北は・・・今泉と鳴子が・・・総北、小野田の加速に合わせて、
わざとさがって、もう合流してる」
「世話をやかせる小野田！」
「あ、ありがとう」
「カッカッカ！待っとったで小野田くん」
「合流をもし、勝負とするなら、同着だよ悠人」
「・・・ヒュウ、なるほど・・・ね」
■前回
■次回
■弱虫ペダル感想まとめ
