■刃牙道
第91話「実戦屋」
「ガイアが弱いんじゃねぇ・・・
本部が強すぎるんだ・・・」
■前回のレビュー
「せっかくの久しぶりだ。立ち合ってみるか」
本部のこの一言に、ガイアは驚きを見せると共に、
一筋の冷や汗を流す。
あのガイアともあろう者が、怯えているというのか・・・この本部を。
「道場には規則があり、規律があり、常識がある・・・
だから道場は安全だ・・・嘘ばっかり・・・」
「ん~~~~~・・・・」
「相手は実戦武術家本部以蔵ですよ。
先生、やはり道場はキケンな場所です」
道場の壁にはあらゆる武器が立てかけてある。
本部にとっては安全かもしれないが、相手にとってはこれほどキケンなことは無い。
「いいかな・・・?開始めても・・・」
「何時でも何処でも誰とでも・・・ホントに実戦好きでらっしゃる」
そういいながらガイアは一歩前に出る。
「何をもって決着と・・・?」
「・・・・やりながら決めるか」
ガイアの表情が見る見るうちに変わっていく。
笑みの中に明らかな闘志を感じる。
「承知」
ガイアがそういうと、先に仕掛けたのはガイアだった。
口から何かを勢いよく飛ばしたようだが、本部はこれを掌でガード。
「カプセルに仕込んだ硫酸・・・わたしが教えたのだったな」
なるほど。
それならば見抜かれたのも致し方ないか。
「顔に命中させたなら怯んだろうに」
本部は掌で割れた硫酸カプセルをそのまま握り締めるとハンカチでふき取った。
戦闘中にも関わらず、えらい余裕を見せる本部。
「いやァ・・・さすがです・・・・」
ガイアが距離をつめる。
それに対してまるで動じない本部。
まだハンカチで手をぬぐっている。
接近するガイアは左手に針のような凶器を忍ばせ、
それを思い切り本部に打ち込んだ!!
しかし、その攻撃を体を横にしてかわす本部!
そして突き出されたガイアの拳に、持っていたハンカチを被せると、
上手く拳を包み込んだ!
ガイアの持っていた凶器がハンカチを突き破り、
上手くハンカチがひっかかってしまった!
ひっかかったというか、ひっかけたというのが正しいか。
本部はそのままハンカチをひっぱり、ガイアを後頭部から床に叩きつけた!
さらにハンカチに包まれた拳を操り、腕を極め、一気にガイアを制圧した。
床をタップするガイア・・・あまりにもあっけない幕切れッ・・・!
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